Harada-Sasa

査読者に一般性を納得させるために多粒子系の計算をする。デモのモデルとして、Fuchs-Cates が解析しているずり流動下のコロイド多粒子系を選んだ。このモデルでは、FDT violation もちゃんと認知されている。コメントの雰囲気からすると、こういうモデルだとすんなり受け入れられそうな気がしたから。(driven 系では、きっとモデルが理解されない。)この系でも、Harada-Sasa が成り立ちそうなことは、事前に想像していたが、どこかに穴があるとも限らないので、丁寧にチェックする。

しかし、できることは確実なのに少し煩雑な計算は、どうも脳細胞の発火が弱く、計算速度があがらない。今日のうちに、fluctuating response equation までだすつもりでいたが、おわらないかと思った。他の仕事が全部おわった時点でふんどししめて、何とか終了させた。Harada-Sasa を出すのは明日以降だが、式の形からして、想像していたとうりの結果になるようだ。(多体系一般の場合の予想は、学会前日に原田さんが駒場にこられたとき、白板にかいていった。)


確実にできるが少し煩雑な計算をすさまじい速度で実行できる人がいる。僕がいちばんよくしっているのは、大学時代の友人で、僕の2、3倍くらいの速さで計算していた。何を議論していても、じゃぁ計算してみよう、という段になると、向こうがいつも先に答えをだしているので、くそーと思っていた。ただ、僕も、ときどき、何かのタイミングでうまく集中状態にはいれると、脳細胞が活性化して、すらすら計算ができた。これは、今でもそうかもしれない。しかし、そういう状態への移行は、自分では制御できない。計算3倍速の人は、そういうスイッチをもっているのかもしれない。