金曜日

ふー。昨日の夕方、「ちゃんと計算すると、ランダムグラフのk-core percolation dynamics のnormal form がsaddle-node+noise にならない、、」と岩田さんがいうので、あわてて確認する。目でみてSN なのは明らかだから、そんなものはすぐにわかると思いきや式で示そうとするとなんだか簡単でない。あれこれ考えると、どうもノイズの性質も少し変にみえる。

昨夜、カプセルに入ってから、非常事態宣言をだす。大久保さんが送ってくれたノートをさっとチェックして確認のメールを送ったあとで、「超回転モード」でペンを動かす。(こういうときの計算は、たぶん人並み以上に速い。)カプセルの中で計算している人なんて誰もいないだろうな...。いくつかのことを方針を確認して寝た。

今日、大学についてすぐに岩田さんに説明して、3時間おきくらいに打ち合わせをして方針を変更しながら、夕方までには、あらすじはみえてきた(と思う。)あとは岩田さんが計算してくれるだろう。

いや、大事なことは全て参考にしている数学者の論文[Pittel et al, J. Combinatorial theory, B67,111, (1996)]に書かれていたのだが、(細部については)読みにくいことこの上ない論文なので、感じだけつかんであとは自分たちがやっていた。ちゃんと読んでから自分たちの研究にかかればよかったのか? というと、僕はそういう方針はとっていない。人の論文を前から読んでいっても(僕には)感じをつかめない。自分で手を動かしながらやってみて、対比的にみれば、あ、こいつすげ、、、と思うし、核心部分が頭にはいる。(実際、参照している論文は、k-core 業界では有名な論文で、(物理屋からみても)証明のアイデアは素晴らしいのだが、いかんせん読みにくい。これを引用している物理学者もそれなりにあるが、理解して引用しているとは思えない。今のノートが論文になった暁には、物理学者でも読めるだろうから、k-core をする研究する物理学者はまず僕たちの論文から.. となるだろう。きわめて狭い業界だが。)