月曜日

初めての試みがうまくいっていると非常に面白い。月曜夕方にいれている全学自由セミナールである。「不可逆現象をミクロな力学からみる」をテーマにして、テキストなしで黒板の議論だけで進んでいる。まだ、introduction 以外で不可逆現象のかけらもなく、それを目指してゆっくりと力学をやっている段階である。課題と答えの連鎖でセミナーは進行しているが、(今のところ)「少しだけ高等な話」がいい感じで紛れ込んでいるる。2回生当時の僕が参加してもきっと楽しんでいると思える。やや人数が多いので全員がactive な状態にするのは無理なのは残念だが、それは仕方ないか。。。(そもそも、発表の担当も決めていないし、レジメを作って配布するのも禁止している。)それでも、何人かの積極的な学生がうまく個性を発揮して、新しい問題に結び付けてくれる。今日も(頭で描いていた)予定とは全く違った展開になって、GW に想定外の宿題がいくつかでた。(=僕も解かないといけない。)やる前はどうなるかと思っていたが、今やもっとも楽しい時間のひとつになっている。

学生さんが発表するときは黒板の前にたつわけだが、これは大層緊張すると思う。家で考えてきたことをうまく喋れない、、といっていたが、全くそうである。ましてやテキストやレジメがないのだから、その説明の仕方は大変難しい。研究のマネっこみたいなセミナーを目指す、と最初に宣言したが、学生さんにとってはいい経験になると思う。(僕が2回生のときに、そんなセミナーは勿論なかった。自主セミはたくさんあって勉強にはなったが、やっぱり理解のレベルが低かった。)

おぉ、帰宅して事務的な仕事をしていると、KNST 論文のPRL掲載受理の報せが来た。Harada-Sasa に続いて、0:2 からの逆転。勿論、素直に嬉しいが、これは新たな展開の始まりに過ぎない。本当の勝負はこれからだ。段々具体的なことに重心が移っていくことになるだろう。