日曜日

何でじゃぁーと叫びながら、徹底的にありとあらゆるチェックをかける。あり...、何ともっとも初歩的なβ領域のスケーリング関数を決める式が間違っていた。さすがに初心者だ。面倒なのでその都度計算する流儀が裏目にでた。(夏にはきっと合っていたのだろう。というか、岩田さんは合っていたのだろう。)金曜日にささっと書いて、土曜日に丁寧に書いた式が違っていた。単純なしかし落とし穴っぽい箇所だった。痛い目あったのでもうこれからは外さない。

β領域のスケーリング関数は、接続関数とよぶのがふさわしい。初期緩和領域とα領域をつなぐから。ep-independent な関数もその接続関数で定義する。やっと構成終了。初めてみた。log t でみたときに tanh みたいな関数になる。α領域のep-independent なスケーリング関数も log t でみたときにのびて落ちるみたいな綺麗な関数になる。遷移領域のep-independent な関数は臨界軌道そのもの。以上のep-independent な関数たちにep 依存性が複雑に組み合わさって、漸近展開の主要項をつくる。ただし、まだ未定乗数がひとつ残る。これを計算するのに系統的な摂動論を組まないといけない。

摂動計算の部分。昼、自分のどこが間違っているのか分からなくて七転八倒しているとき、摂動計算の別方針がたまたまわかってきた。。Fuchs さんたちのアルゴリズムの手計算版というか、もともと、岩田さんの計算とFuchs さんのアルゴリズムには共通項があったので、使い勝手がいいように乗り入れることができそう。勘違いがあるかもしれないが、岩田さんの50ページの計算が1ページほどに簡約できる可能性がでてきた。[言うまでもないことだが、これは50ページの計算とばして見るのは困難である。答えを知って書くのと答えを見つけるのは全く違う。] くりこみ処方にのっかるので、計算のイメージもはっきりついてきた。時定数の1000倍の因子違い(今日現在50倍程度の違い)を生んでしまった原因も明確になってきた。岩田さんの再計算とつきあわせて一気にすすめよう。しかし、ちょっと今年中には無理かなぁ...。

夜、太田君のランダムグラフ上のランダム磁場Ising の動力学の論文草稿を見る。Exactになるかもしれないrecursion にまで(太田君が)精度をあげてきて、信頼度があがってきた。(ついでにrecursion equation を完全につくってexact にしてしまおうか..と考えたくなるが、無駄ではあるんだよなぁ。)論文の主張は、「disorder induced critical point =degenerate- SN 」であって、これは多分間違いない。ランダムグラフの数値実験だけでなく、3次元の数値実験の結果もその描像でよく理解できる。理論のquality も高い。

さて...どうやってプレゼンを組むのがいいのだろうか。。何といっても、ランダム系の世界に初等的力学系を持ち込むのは異物投入だからなぁ。k-core のように本当にexact なら書きやすいけど、分岐はあっている、、というのをどうすれば説得できるか。k-core はJ. Phys A だったのでゆったり書けたけれど、これは(今のところ)EPL の予定なので、分量バランスが問題になる。