金曜日

ちょっとバタバタしていて日記を書く機会がなかったけれど、前回の日記に書いた計算に間違いがあったわけではない。科学全体からみると小さな結果として位置づけられるのはわかっているけれど、やはりピッタリ一致するのを目の当りにすると、恍惚としてくる。綺麗だなぁ..。デモのつもりだったけれど、実際、計算間違いだけでなく、摂動の組み方の間違いも発覚してよかった。やはり、完全に一致することを見せるのは大事だよな。(Fuchs さんのアルゴリズムが惚れ惚れするものだったのも運がよかった。)本人たちにとっても全く驚くべき計算をしている感じがしてくる。(物理的には、α緩和時間のファクターを決める因子を明らかにしたことに相当する。β領域の諸々で決まっている。)

論文草稿をうっとりみていると、精度がさらにあがってきて、とある議論の箇所が途端に不細工に見えてきて、それを治したくなった。例によっていじりはじめると、誤解と混乱がわきあがって、結果そのものに対しても不信を感じたりする。岩田さんとひとつつぶし、もうひとつつぶし、あとひとつ。もうちょっと計算しないといけない。これが綺麗になったらさらに嬉しいが、どうなるかなぁ。(別に汚いままでも、結果が変わることはないけれど。)年を渡るのは気分が冴えないので早々に終わりたい。

ジャミング関係は、太田君が約束どうり年内に最初の結果をだして、うーーん、という状態になった。素直にみれば、「平均場的模型でも、素朴SN 路線はない」ということで、僕たちの敗色が濃厚になっている。でも、ここからが勝負で、あがきというか何というか、反撃に転じる。今までも何度もこの状態から盛り返したではないか。(でもそのままつぶれたことも多数。)太田君は同時に中々見事な予想をでっちあげてきて、そのラインに沿って、宿題を少し考え始めることになっている。(予想のでっちあげの仕方が僕に似てきているように見えるのは気のせいか..)