木曜日

駒場での修士論文発表会が終わった。修士の3人は、十分に練習されたよい発表だった。(先週末に3人で2泊3日の卒業旅行にいったらしいが、発表に問題はなかった。)修士論文の中身についても、本人たちの努力は伝わったと思う。修士では、自分なりの課題をたてて、それに向けて攻略していく試みができれば十分だと思う。研究としては詰が甘いままで終わっていたり、はっきりした成果に届かない場合もあるが、それはどうでもよい、と僕は思っているし、院生にもそう喋っている。綺麗なゴールとそこに至る道を(指導教員が)先に設定した研究も可能だけど、それじゃぁ、修士課程に来た気分が味わえない気がする。

岩井論文:岩井君が作った参考文献リストを全部チェックして、文献の引き方をもう一度再組織化した方がいいと判断して、案を考える。参考文献がまとめられたサイトにあってすごく作業がしやすい。この技は後で教えてもらおう。しかしなぁ、岩井君の研究は1970年代の研究の延長上にあって、この15年の研究と直接に関係はない。研究の区切りがついた後で、先行研究を調べたら、そうなっていた、、というだけで、狙ったわけではない。でも、この15年の関連研究は浅いのが多くて、論文をめくっていて嫌になる。1970年代に難しくなりすぎて尻すぼみになったのが、スケールフリーとかでいじれるようになって盛り上がったのだろうが、僕には後退感があるように見える。(1970年代のは、完全には理解できないのだが、面白い。)もちろん、近年のでも、表面的に面白そうな課題をたてているのはあって、自分でも考えてみたい問題はあるが、答えがそんな簡単でないのだよな。。。

伊丹論文:少しづつ論点を消化しているが、あと一歩が見えない。慎重にしないといけないフェーズに入っているので、ばたばたせずにじっくり構えないといけない。手帳をみると今週中に京都での講演スライド(このテーマで1時間講演)を完成することになっているのに、まだ1枚もできてない。多分、ここでひっかかっているのが時間を有効に使えない原因になっている。