木曜日

ステップ3にすすむ。夕食後、ひたすら地道な計算を繰り返し、今日の作業は終了。一見、非標準的流体方程式の寄与がでるかと思いきや、またまた綺麗に消えていった。

ところで今やっている式は、ズバーレフの本に書いてある式と似ている。あれは論旨が分からないけど、色々な状況で、「あの形のようなもの」が正しいというのはあって、これまでの論文でも、ずばーれふ=まっくれなんタイプの表現という遠回しに引用だけはしてきた。今回は、そうはいっておられないので、細かくみてみた。ただし、導出や近似などの論旨は理解不能なので、あっているかどうかだけ検証する。例えば、彼が基本的な結果とみなしている(21.10c)式は、(文字と定義をそのまま受け取ると)間違い。(このあたりがもはや瞬時に見えるようになってきた。)その次の段落に言い訳みたいなことを書いているが全く意味不明。間違った式にもとづいて、色々な近似をして、流体方程式+線形応答理論を導出している。結果と近似の根拠が整合しないが、間違った式を前提にしているからなぁ。

あとはまっくれなんの本だな。確かネットで公開していたはずなのに、どこにあるのか分からなかった。

今や、基本表現->エントロピー生成の割り当て->熱力学のわりあて->長波長近似->流体モードのゆっくり近似 のそれぞれのステップでリュービル方程式の解がどのように表現されるかについて頭の中で完全にみえており、その分布のパラメータ化を介して流体モードの時間発展が自然に得られる構造(=特異摂動の定石)も確信しつつある。あとは細部で、不自然な近似を密輸入することなく、流体方程式に到達することをきちんと確認するだけである。ゆっくり近似の見栄えも整えないといけない。