火曜日

もう2ヶ月以上抱え込んでいる 有効相互作用論文の査読者への返事は、ようやく大詰めである。J. Phys.は査読者への返事の締め切りを通告してあったのだが、とてもそれは守れないから、と返事の期限を1月末に延長してもらっていた。質問は多いし、色々とこちらの理解不足もあって、返事作成に手間取った。先週、僕が寝込んでいる間に、最終版をめざした草稿を林さんがつくってくれていたので、今日は、徹底的にそれに手をいれていく。赤入れが終わって意見調整をして、改訂版を林さんがつくって、何とか最終-1 版くらいまではきたか。長い返事だが、丁寧に書いたので、ひっくりかえることはあるまい。

ちなみに、Hayashi-Sasa が著者にはいった論文(いくつあるのか忘れてしまった)で、一発とおしの経験がない。いつも結構な数の質問やコメントをもらう。中には、あほなコメントもあるが、勉強になるのも多い。それらのコメントにひとつづつ丁寧に返していくのは、物理の勉強だけでなく、(文章での)議論の経験にもある。立場上、必ず、林さんが原案をつくるようにしていたので、僕は、その原案を読みながら、それでは相手の意図を読みきれていないとかなんとか、偉そうなことをいいながら、格好をつけて見本をみせようときばって、自分自身もより勉強になっていった。


だから、恩返しもかねて、僕もなるべくよい査読書を書きたい。しかし、能力には限界があるので、どうしても量をこなせない。(読んで理解するのは通勤中におわるが、書くのに時間がかかる。)だから、遠慮なく断ることにしている。とくに、論文に書いてあることをほぼ完璧に理解できても、その背景知識が弱い分野の場合には、時間があっても断ることにしている。「清水さん、よろしく」とか「土井さん、たのみます」と独り言をいって、pass *1させてもらっている。さて、今年にはいって3週間連続で査読がきているが、このペースだと年間52通か。時期も多忙まっさかりだし、ここらで断るべきなんだが、こういうときに限って、事情があって断りにくいとこからの依頼なんだよな。pdf をみて論文の概略はだいたい理解したし、背景知識もないわけではないが、興味の方向は直交している感じだなぁ...。と書きながら、実タイムで悩みながら、決めた。ひきうけよう。

*1:著者は日本人ではない。念のため。