金曜日

月曜日に突破できた問題は、練習問題の小問なので、本道にもどってから勝負を続ける。ところで、その解決で得たボーナスは、「揺らぐkink の統計的性質」に関する綺麗な法則である。あまりにも綺麗な公式で、かつ、物理的な解釈までつくので、今や自明にみえてしまう。その結果が既知かどうかをちょこちょこ調べていた。今のところない。

現象は色々知られていて、解析もなされていて、公式?的なものも提案されているが、それがものの見事に落とし穴にはまっている。(つまり、最初の僕らと同じ。)その著者たちは、数値実験もやっていて、全然、結果がはずれていることまでわかっているのに、その理由をもやもや書いたままにしていた。もちろん、僕らが当初書いていた式と同じで、ぱっとみは合理的にみえてしまうのだから、深く考えなかったのだろう。

ということで、完全にわき道だが、論文にすることになるだろう。言葉だけみると、「揺らぐキンク」と冬休みにやっていた「揺らぐフロント」は似ている。ま、パタンが揺らぐ、という意味では同じだけど。しかし、その数学的な性質や現象は色々と違う。そういえば、昔、パタン形成の専門家*1だった。そのせいか、さすがにパタンのことは、気持ちがすぐにわかる。(ただ、研究対象としては、完全に決別宣言をして、意図的に離れた。決別して10年以上たつので、パタンのことをやってもそれほど抵抗はなくなったのかもしれない。)

*1:博士課程からである。修士のときから興味をもって勉強はしていたけれど。修士の課題は、M2のはじめ頃は、揺動散逸関係が非平衡系でどうなっているのか、ミクロ・マクロ連関を含めて考えることだった。。。蔵本さんと話をしていて、その影響と僕の好みとの接点だったと思う。なすがままに小さい穴を掘り続け、ちゃんとしたことはできなかった。イリノイでの最後の3ヶ月でやっていたのも揺動散逸の破れの定式化だったが、これも半端なまま終わった。余程、揺動散逸に縁があるのだろう、、、て、最後(?)に、原田さんの予想にのっかった。