水曜日

発表終了。英語の言葉をチェックする時間的余裕はなかったので、いつもよりさらにつたない表現でつなぐしかできなかったが、結果的には、土壇場で変更してよかった、、と思う。(しかし、もうちょっと英語ができれば、格好がつくのになぁ。語学と数学は短期的にがんばってもどうにもならない。年オーダーを視野にいれて語学を勉強すっかな。。)

国内の学会や研究会はおろか、研究室セミナーでも喋っていない、「SST - microscopic derivation」をパリで喋ることになった。(というか、できて1週間もたってないぞ。)これを前面にだすように、講演の流れを調整していた。

さて、予定どおり、Evans さんから「信じがたい」という調子の質問からはじまった。「熱伝導では圧力は異方的になる..とかう云々」。。と。「(そうだよ。。)圧力の異方性は問題でなく、そのまま熱力学関数でかけます。論文がもうすぐ公開されるのでみてください。」云々。

あと、Ciliberto さんからの「ふたつの熱浴の温度があるのに、ひとつしか使わないのは変だ」もいいところをついてくれて、「ひとつの熱浴にたいして温度でなくて、その熱浴にはいる熱流をつかうのがアイデアです。」とか。。座長をしていた Sengers さんが 「クリアーだ。」とつぶやく。(講演でも変数の選び方は丁寧にしゃべったつもりだし、絵もかいてあるだけれど、関係がすぐに頭にはいるわけではないから、こういう素朴なことを聞いてくれて、確認していくのは大事だと思う。)

Sengers さんからも完全に予定どうりの質問「対流や乱流のときどうなる?」... 「通常の流体の場合には、局所平衡仮定がよいことがわかっていますが、状況によっては、局所平衡状態を局所定常状態におきかえる必要がある場合があるかもしれません。(あなた、昨日いっていたでしょ)」

ほかに、不等式はどうなる? とか 高次はどうなる? とか 粉体に使えないか? 等々.... ともかく、早く論文をくれ... とか。Sengers さんは、自分の話に関係あるかもしれないので、勉強する...と。多くの方から好意的な感想をいただいた。[間違っていたら、どうなるんだ...? 怖いなぁ。] 

こんな偶然が続く経験は、おそらくもうない気がする。