土曜日

この2,3日やっていることを背景抜きでかくと、パタンに対するエネルギー関数が定義されていて、その関数を最小にするパタンを問題にしている。そのパタンが空間的に不規則になるかどうかをみたい。規則的なパタンは、常に、最小問題の有力候補である。実際、あるパラメータではそれを実際に示すことができる。一般の場合に、そのパタンを完全に特徴づけることは簡単ではないので、数値的に観察している。

昨日の帰りの電車で、よし!と思ったのはスカだった。規則的なパタンが基底状態になっている場合でも、不規則なパタンを返す。準安定なところにひっかかっていたのだ。 

今日、ふたたびパタンの符号化から考え直す。今の問題では、規則的パタンが基底状態になる場合、不可避的な準安定などあるはずがない。(簡単な場合には)、人間がパタンを手で遷移させていくと容易に最小解を探せるのだから、単純にプログラムがアホなだけだ。難しい技術がいるような問題ではない。そう判断して、絵を何枚か書いて、アホなところに障害物をおいた進化経路を考えていたことに気づいた。今度こそ、正しい符号化と進化のさせ方がわかった(つもり)。今のところの観察結果はなかなかよい。

しかし、数値実験で確定的なことをいうのは無茶大変だから、ここにそんなに深入りはしないが、どう終着させようか。。

もとの問題を忘れそうである。「臨界サドルを通過するときの動的イベントを特徴づける空間パタンのアンサンブル」がこの基底状態たちできまっているのである。臨界指数がexact (完全な証明はできてないが)にもとまるだけなく、パタンの普遍分布があってその形まで議論してるのだ。

正確には、遥か前のノート(95)式がその形を決めるはずだった....が、そこにミスがあった。これが3週間前あたり。(94)式があっているとして、(95)式 だけ直して得られる式は、数値実験と全然あわない気がしてくる。そもそも指数も違うように思える。幸いなことに数値実験の精度は上がっていて、(間違って得られた理論的結果)を強くサポートするところまできていた。そこで、(94)式からその数値実験を理解することをやっていた。

これが全くできなかった。深く考えずにやれば、全く違う指数を導いてしまうか、指数を一致させるとそもそもパタンアンサンブルに揺らぎがない(というクソ結果)になってしまっていた。論理的には、(94)式が間違っている可能性はあって、丁寧に何度もみなおすことになった。おかげでひとつ(連続極限に関する)間違いをみつけたが、それは今回の問題の核心ではなかった。

(94)式が特異になっているから素直でない、というのはわかってきた。その特異性の肝がよく見えなかった。たとえば、ノイズがなくて揺らぐパタン...というと時空カオスだ。。初期は、このアイデアにひきづられてその可能性を模索していた。早々に矛盾が生じたけれど、何度もこのアイデアを活かす案が浮上しては消えた。完全にこの案を消したのは1週間前の大量爆撃の結果だった。そして、かわりにでてきたのが、基底状態の縮退というシナリオだった。これも当初は、間違った描像にもとづいた案だった。それでも、岩田さんがとってきた色々な状況証拠から、(94)と対応する"ハミルトニアン" の基底状態を考えればいいという方向性は有望だったので、何としても直接的な証拠が欲しかったので、この2,3日で一気にやりたかった。

もちろん、まだ予断を許さない。(94)式からの丁寧な論旨を確認しないといけないし、飛ばしている諸々を埋めていかないといけない。しかし、ともかく緊急事態は脱したように思う。ほっとした。。