火曜日

KNST論文:ひととおりの改訂をおこなう。自分たちの主張を述べるまでは、定義たちを除いてほぼ全面改訂する案にした。あと少し見直して、明日の昼に共著者に送る予定。きっともっといい改定案があるだろうが、最初から完全を目指しても手が動かない。一度仕上がった(そして、素晴らしく凝縮された)論文に手を入れるのには大きなエネルギーがいるので、一旦その版から離れるだけでも意味があると信じよう。

「読めない」と指摘される論文になってしまったのは、ひとえに慢心であった。1年前なら、「熱力学関数の拡張なんて、まず動機が理解されない」という事実を痛いほど理解していたはずだ。それなのに、昨年の諸々で浮かれてしまったのだな。これはもう反省しきりである。過ぎたことは仕方ないので、ともかく、査読者への対応に全力を尽くそう。

ランダムネットのジャミング:岩田さんが絵をもってくる。ほほほ。99%くらいの信頼度で、saddle-node 分岐点をつかってergodicity breaking をおこしている。素晴らしい。予想したのはジュリオだし、ここまで必要な命題は基本的に組み合わせ論の専門家が用意してくれている。僕たちは、厳密な微分方程式にマップして相空間構造を眺めただけだ。(組み合わせ論の専門家には動機がまったくない。)ただし、4次元空間の大域的な構造はまだ完全に理解できておらず、くらくらしている。(思わず、「茶碗谷よぼうか..」 といってしまった。)それでも、限界サドルを通過する転移になっているのはほぼ間違いない。これは嬉しい。揺らぎの解析がまにあうかな。

その親戚である「化学反応ネットのジャミング」も散髪にいってからとまっている。はじめたいのだが、1次元系のパタンが理解できないのが悪い。何とかならんかな。これが流れると色々なことが一気に流れはじめる時期だと思うのだけど。