月曜日

朝の電車。ジュリオあてに、やったことと得られた結果を紹介するメールを書く。夕方、(=サクレーの朝)、速攻で返事がくる。過剰なまでに興味を示してくれたが、彼のメールはどちらというとそっちに流れる雰囲気があるのでそれは差し引こう。(現実世界の彼は、「11人いる」の誰だっけ名前忘れたけどあの人みたいなんだけど。)これで次の4〜6週間は大変だ。ノートをまとめきれるかな。[岩田さんがつくっている愚直なノートを順次整理整頓していくのが僕の仕事。] 早速、次の課題についての議論もはじまってしまった。うーむ。そうか、そっちからか...。ストレートではあるな...。攻略可能性はぎりぎりか。この機会にやるべきでか..。いや、目指したい方向は同じだが。

臨界現象は、キュリー・ワイスの話とオンサーガーの話があって、両者をつなぐ「揺らぎの理解」が鍵だった。これはもうよく知られた成功話でカダノフの描像に魂をいれる路線が正解で、ウイルソンがゴールを切った。今問題にしているジャミング系では、そういう過去の知見は大前提の上で、それを超えた理解が必要とされているかどうか、そしてそれが本質かどうか、そのために現在の限界がどこにあるのか、そして、それを乗り越えるために何を目指すのか..という部分が研究の前提部分である。それらについて通じなければ孤軍奮闘的に内輪で頑張るしかない。(SST の研究がそのパタンに近い。)ジャミング系についてありとあらゆる問題の現状をもっとも把握してるだろうジュリオと研究の前提部分を共有している以上、彼とコンタクトをとり続けていくことになるのだろう。メールを受けてあれこれ考えただけで脳が刺激された。[何もない可能性はある。大きな展開に賭ける場合は、常にそうだ。]

化学反応系のジャミング。最初の壁が立ちはだかっている。今まで、awazu-kaneko 論文を全く見ずにやっていたが、あきらめてDLする。ふーむ。パラメータの選択が頓珍漢なわけではなさそうだ。自分の頭がアホなだけだな。見えるものなら一瞬でみえることだろうに、うまく見えない。面白いのだがうたた寝してしまう。

田崎さんの日記に書かれていた飯高問題が荒木さんのブログに紹介されていた。このお正月、受験数学に接する機会があって脳の一部が再訓練された。おそらく、そのおかげで即答だったが、学問の本質の理解とは関係なく、受験に特化した回路を起動して解いてしまうと少し複雑な気分になる。僕も高校生のときは、学問の核心部分の理解だけで受験に対応できるほど回転が速くなかったので、いわゆる受験勉強を繰り返して回路を鍛えたのは事実だから、事実を事実として受け止めればいいだけで、複雑な気分になる必要はないのだが、人間は難しいのだ。(大学生の皆さんはその飯高問題を解けなくても何一つ気にする必要ないですよ--。と、田崎さんも書いているかもしれないけれど。)