日曜日

締切が過ぎたものや締切が近づいているものなどがたくさんあるのだけど、精神的健康を保つため、意図的に今日は締切のことは忘れることにした。

先日の研究会で原田さんに教わったことを自分なりに消化する。(歩きながら聞いたことだけど、僕の記憶違いか聞き違いか勘違いでなければ少し表現が違っている気がする。いずれにせよ、相変わらずのセンスは素晴らしい。)それに影響を受けて、ちょっと交通流のとある問題を考える。(ある動機があって、ずっと背景では気にしていた。)ふーむ、こういうことか?まだはっきりしないが、あと一歩踏み込んでみるか。少し調べたいことがあったので、Komatsu-Sasa '95 をみる。

この論文では、坂東さんたちのOVモデルの振舞いを臨界点近くで調べた。可積分系(m-kdv)がでてくるのだが、これは解析してみてびっくりした話だった。実際、直接数値実験では、初期条件によらず一意に渋滞相の伝搬速度がきまっているので、可積分なはずがなく、高次項が効いて無限縮退がとれるのだろう、、と具体的に縮退を解く速度を計算してみせた。もちろん、直接数値実験ともどんぴしゃ一致しているのだけど、散逸系 -> 可積分系-> 縮退解き という流れが面白かったので論文にしたのだった。

京都を離れる直前の BBQ で中西さんから立話で聞いて、非線形多体系の集団的振舞いを普遍的な方程式に落とすのはルーチンなので、練習問題として小松さんとやってみた。僕は、この問題について一度も講演していないし、思い入れはほとんどなかったのだけど、最近、色々な機会に見直すこともあった。そのたびに、よく書けているなぁ、、いい仕事でないか、、と妙に感心している。[ちなみに、google scholar によると、被引用回数が100超えている僕の論文はこれとHatano-Sasaの二つだけしかない。ただし、母体の規模が全く違う。交通の方が非平衡基礎よりはるかに大きい。]