金曜日

「肝心なところで難しい言葉を使って文献の引用ですましているときは、著者が正しく理解していないと仮定するのは、第一近似で正しい....」と、超有名なレビュー論文を見ながら、院生のひとりにいった。

「焦るな。あわてて投稿することに何の利点もない。自分の言いたいことが伝わるかどうか、もう一度見ることが分岐点になることだってある。」..と、院生のひとりにいった。

「論文はラブレター。心の奥底では熱い思いがあるけれど、表面的には無茶苦茶しんどい。それが逆になったら変であろう? 自分にとってもつまらない論文にしかならない。そんな論文を書きたいのか?」...と、院生のひとりにいった。

勿論、全部、自分に向けての言葉でもある。

こうしてみると確かに活動はしているのだが、実質的には休眠状態に近かった。帰宅して寝るまでの間に頑張ろう。

そうだ。 数理科学7月号が今日発売だった。2ヶ月くらいかけて時間の合間に粗い草稿を積み上げて、日本語の推敲には集中して相当の時間をかけた。思い入れもたっぷりある。少なくとも学生時代の僕が見たら、非常に喜んだと思う。他にも面白い記事があるし、是非買いましょう。