火曜

竹内さんのセミナー。僕がD1のときかな、KS方程式の最小記述を考えていた。有効自由度の数が4L/(2\sqrt{2} \pi}) だと予想して、その証拠をその自由度だけで振る舞いを構成することでみせようとしていた。それなりにうまくいっていたのだが、いかんせん対象にマニアックなまでに特化しすぎていて、その次のステップが見えなかった(ので論文にしていない)。その方法論を汎化するのは絶望的だったしなぁ。 竹内さんのセミナーの第2部は、まさにその自由度数を「操作的に」決める話で、第一弾としては大変素晴らしい結果だった。(KS方程式については)僕の未発表の予想とも相当にあっているのは個人的には懐かしいやら嬉しいやら悔しいやら。

第一部のカオスの集団運動は、おそらく90年代、日本の研究業界が大量の成果を出していて、僕はそれに参加していないけれど、常に近くにいたので、これも色々と懐かしかった。集団モードの同定は、中川さんが院生のときの仕事で素晴らしいのがあるのだけど、その結果の次の手が中々うまくいかず、事態が混迷していったのはよく覚えている。今日の話は、それに対しては、完全解答につながる方針を与えていることに成功していた。(ただ、集団カオスの存在や特徴づけについては、最大の謎が別にあって、終盤はそこに焦点があたっていたのが、これに切り込むのは竹内さんたちの路線ではまだ無理だろうなぁ。)