火曜日

昨日、田崎さんの「BM模型は、十分高密度では結晶に違いない」という予想について、田崎さん、福島さんとあれこれ検討する。高密度極限は原理的には数えればいいので、根性があればある程度のことはいえる。一般論から瞬殺ではないが、結晶は\mu=無限しかない、、という僕の楽観的予想は相当に厳しい。福島さんがとってくれた絵で、こいつが頑張れば結晶秩序がなくてもいい、、というのは分かっていたのだけど、具体的に数えてなかった。というので、26時までかかって数える。.....あかんね。結晶に負ける。(講義ふたつの後でやるべきことではないのはわかってはいるのだけど。。)

今朝、どうしようかなぁ、と頭を冷やす。この結晶、恐ろしく脆くて、例えば、1パーセントのサイト希釈化という不純物の添加で死ぬだろう。(証拠はそのうちにとる。感覚はわかっていて、希釈されたサイトの周りに過剰に粒子が集まって、そのため結晶ではない別のパタンを生成する。)

よし、ここはもういいや。脆いものは必要に応じて殺せばいいや。問題の本質は、密度を大きくするにしたがって、パタンの自由度が指数関数に増え、そしてそのうちに凝縮することにある。この様相は見えているのだから、それを大事にしよう。そう思って、パタンをみていても、どうも釈然としない。結晶がでないサイズの系列のパタンを見ていても、いわゆるcondensation transition でなくて、「欠陥によって壊された出来損ないの結晶転移」にも見えてくる。夕方、福島さんにレクチャーを受けながら、いくつかのことを確認する。

う---む。う---む。.... ``one-step replica symmetery breaking の可視化'' ?? そうか、今の問題ではパタンが見えるから、それにだまされるのだな。(データをとる立場からどういう系がいいかはともかく)見ているものに対して、例えば、サイト希釈化というランダムな摂動に対して安定な構造がなければいけない。少し気分がわかってきた。面白い。