土曜日

3−4週間前ほど前にもらっていたIwata-Sasa 論文原稿(の一部)にやっと手をいれおわる。他にもらっているOhta-Sasa論文の一部の手入れは明日にまわして、終日、のたうつ。

先日のpreprint の"idealized glass transition" については、だいたい理解した。これは、様々な観点から、いわゆる構造ガラスとは直接関係なく、「単純SN 分岐から複雑化していく仲間」であって、くしくも↑の論文たちの範疇に入るものになっているのだと判断した。ガラス状模型については、まだ普遍性クラスが全く同定されていないので、色々な混乱があるのだと思う。そういう意味でも素早く論文たちを仕上げていかないといけない。

他方、ふくしまさんとやっている僕たちの"idealized glass transition" についても、僕は「敗北宣言」を出した。今すぐにでも論文投稿できる状態ではあるけれど、この版では公開しない可能性が高い。今みているのは、熱力学的にはガラス転移でない。(動的にはガラス的様相を示すけれど。)完全な証拠をそろえるのは難しいけれど、現段階で、もっとも合理的な判断は NO だと決めた。(奇妙な転移で、特に、その秩序化過程は研究に値するとは思う。70年代にたちあがって、80年代に熟成した範囲では、理解できない気がする。)

しかし、このまま終わるのはしゃくだ。不純物をいれた版は「ガラス転移」を示す可能性は残るけれど、数値的にも理論的にも、確定的な結果を残すのは相当に大変だ。他の手はないか...。

状態数を増やすか。2成分系にすれば3状態模型になる。必要条件は、基底状態が非自明なこと。基底状態見えますか...? 3状態模型の基底状態について、あれこれ考える。夜になってやっと見えてきたかも。