火曜日

X-模型:数値実験は順調。32x32 は平衡化完了。40x40の計算も飛ばしておく。化学ポテンシャルが4.4あたりで転移がするのはほぼ確実になっている。今までのデータとは質的に違う。

また、転移が生じる説明もできた。穴だけの自由度の有効ハミルトニアンを書くことができる。形は複雑で定量的なことは面倒だけれど、定性的にはいたく簡単で、穴どうしに短距離引力が働いていることに尽きる。この起源は、穴が近いほどエントロピーが大きくなることによる。だから、化学ポテンシャルが小さくなると、穴の気液転移が生じる。(このエントロピー力が臨界を超えていれば...だが。このエントロピー力の大ざっぱな評価はできそうで、転移点の大ざっぱな評価もできる。これは時間をみて計算する予定。)ミスマッチエネルギーの軸を入れれば、どこかに穴の気液臨界点もあるだろう。つまり、熱力学転移の存在は、穴に着目すれば、標準的な話になる。(有効力がタイル配置のエントロピーから来るのが面白いといえば面白いが。) 

ただし、秩序相(共存相)は今まで知られているタイプではないと思う。無限個の相があることの確信は高まっている。ある秩序相で穴あけても↑の転移点に到達するまでな別の秩序相に移れないようだ。しかし、境界条件を決めてひとつの秩序相だけ取り出して観察する分には、裏に変なことがあることを感じない。オープンな境界条件にすると、そもそも平衡化が大変である。交換MCでアンサンブルを作っても、指数関数オーダーある秩序相をへめぐることは無理。ある性質に着目したとき、(秩序相毎の性質が似ているので)すべてをめぐらなくても値が決まるーということか。まぁ、確かに、状態方程式は、どの秩序相で測っても同じだし。。