土曜日

朝早く起きて大学へ。まず、昨日の計算機実験の途中経過を見る。L=32の系に対して、いくつかの境界条件状態方程式と秩序変数を測っている。まわりを基底状態で固めたときには、状態方程式にも秩序変数にも特異性が見えているが、これは有限サイズ効果がそっちから出るので慎重に見ないといけない。他の境界条件ではまだ状態方程式には特異性はないが、秩序変数の方はよい感じで育っている気がする。(特異性がある場合にもガラス的)状態方程式の異常性が見えてくるには時間がかかるので、もうしばらく観察する。

タイル配置もいくつか覗いてみたが、大きな励起は生まれていない。安心、安心。

月曜日のおかしな点というのは、交換MCでのあるスナップショットを見ていると、どうも大きな励起があるように見える、ということだった。確率的にはありえるけれど、それにしては大きいなぁ...?というのが小さな違和感だった。水曜日に、最密充填に穴を一つあけたとき、そこから派生する励起を求めるアルゴリズムに間違いを見つけた。(単純な場合わけのミスだった。)そこで抜けていたのも計算すると、確かに非常に大きなのがある。でも、熱力学転移はあるので、それと矛盾しているでないか、、と迷っていたのが木曜日の夕方。結局、熱力学転移は全くガラス秩序と別の機構で起こっていたことを理解した。これで全ての理解に辻褄があって、14タイル模型にガラス秩序相がないことがほぼ確定した。これが木曜日の夜。しかし、なんで大きいのかが分からない。無限に伸びるというのは考えられないんだが...というのが金曜日の朝。無限になるなら理由がはっきりあるはずで、たとえばあぁいう可能性はあるけど、不自然だなぁ、、と思っていた。そのあたりをもっと踏み込んだのが金曜日の夕方。14タイル模型の充填パタン群は、2つのクラスに分けることができて、あるクラスから別のクラスのドメインをつくる励起の場合、最初にあったやつと干渉せずに広がりえたのだった。そこで、そのクラス分けが出ないようにタイルを制限しておくことを考えた。最密充填の個数は半分になるが、もともと(面でなく)辺サイズの指数関数個の最密充填があるのでどうってことない。それで8タイル模型をいきついた。(14の半分だから7というわけではない。共通するタイルがあるので。。)最密充填をつくるアルゴリズムをつくって、そのひとつの穴から広がる励起を調べるプログラムを書いて、それが小さいのしかないことは確認し、アニーリングで様子をみて、色々な境界条件で交換MCを書いてジョブを飛ばした。この時点で金曜日の23:00だった。[日中は基本的に予定だらけで、しかも今日のプレゼンの準備もあったのに、すごいなぁ。特に金曜日の会議後19:00 から23:00 までの4時間は今思い出しても細部の記憶がない。とても4時間でできる内容でないと思うんだが。。]

午後からは、都内某所でのプレゼン(1時間講演+30分質問)だった。午前はその最終調整をして、午後に発表してから帰宅した。非常に疲れたし、準備にも時間がかかったけれど、自分でも多いに勉強になった。もうちょっとうまくできたと反省点は多々あるが、難しいもんだ。[12月から決まっていたので1月上旬に準備しておきたかったが、ぎりぎりになってしまったのがまずい。]そのあとは、講義以上に放心状態になり回路をオフにしている。もうすぐ寝る。明日は、必須文書をはじめ、TO DO がいくつかあるんだ。。