火曜日

研究会最終日:小林さんの講演で終了。最後にふさわしい講演だった。何はともあれ、量子系で具体的に非線形応答や非線形ゆらぎを実験でみていこう、とするのはそれ自体が挑戦的である。実験的にも理論的にも考えないといけないことは色々あるし、こんなことをやってどこまで意味があるのか、というのはついてまわる疑問だけれど、どこからどう展開するかをも含めて賭けだな。

研究会の総括(closing remark)で、主催者が挨拶するのだと思ってぼやっとしてたら、テーマをいくつか書いてあって、何か指名されて喋らされる??あ、、、と身構えていたら、2人目に指名がかかったので適当なことをいった。(色々と舌足らずで、ぼうさんとのやりとりとかもっと補足したかった。このあたりの則反応は英語だと苦しい。日本語でもそうなんだけど。) 非平衡統計の研究がフォーマルになってしまったら未来はない、、というのは本当にそう思っているし、いつもいっていることだけど。。

会議が終わったら、「質問がある、、」と言われて、昼食が消えかけるくらい喋っていた。一緒に特別なテーブルを用意してくれて食べれたけれど。。(ダークマターで学位をとって香港に帰ってきて、非平衡統計をやりはじめたばかりだ、、とのことだった。今Prost たちの論文を勉強していて、彼らの論文の最初の式にぼくの名前がでてきて、その式がどんな雰囲気か教えろ、、という。確かに論文よむまえに直接聞くのがいいけれど、会議終了時になって、、、。)しかし、その勢いは素晴らしい。Prost たちのは理論的には今一だれど、普及活動的には大きな役割を担っているなぁ。。色々な着眼で考えていくのは大事なことだと思う。

夕食は、韓国数名+日本数名+leihan+hajun で、細長テーブルで大まかに韓国と日本に分かれていたので、日本語でずっと喋っていた。でも、小林さんと喋るのは初めてだったので、良かったと思う。(変な話だが、僕のボスが蔵本さんで、、というのをほるへやれてぃしあに喋ったのは昨年の12月だったけど、そういう背景を小林さんに喋るだけでも違う。。僕も小林さんの背景を少し誤解して頭に残していた。。何も蘇州で会話することもなかろう、、とも思うけれど、そういうもんだ。)

こういう会議(日中韓)の意義はすぐには分からない。でも、僕は韓国参加者のほとんどとは2−3度目(中には3−4回目)なので、会ったときさっと議論や会話できるのがよい。例えば、小林さんの講演の質疑応答中に、隣の韓国人研究者がふつうに「○○はどうなってんだ?」みたいなことを話かけてきて、「僕もよくわからないので質問したいのけど、○○かなぁ」ということを喋る − こういうのは共同研究とかそういう堅いものではないけれど、ごく普通の営みとしてあるのが良いよなぁ。

今日の午後は素晴らしい庭園とかにいったけれど、僕は庭園にそれほど興味があるわけではない。歩きながら、(北京の)はじゅんや(釜山の)ぱくさんとあれこれ話をして、informalな会話で多くの(学問的に新しい)ことを学んだ。(そっちの方が庭園より面白い。僕には。)学会の休憩時間や食事中に学ぶのと同じだな。