月曜日

夏休みに分かったことは、「単純排他過程の特殊性」ということかな。今までもうすうすは感じていたし、10年以上前に確認だけはした事実もあったのだが、「どういう意味で特殊か」という点について自分の言葉で分かるまでにはなってなかった。もう大丈夫。

理想気体という特別な系について、熱力学を学ぶのは有効だけど、理想気体には特殊な性質がいくつかあり、その特殊性にひっかかるところで誤解するとおかしなことになる。それに似ている。もちろん、出来上がったあと、あるいは、理解した後では、理想気体にこだわる必要はほとんどない。でも、クラウジウスは徹底的に理想気体をいじって、(それがゆえに特殊性にひっかかったことがありつつも)、最後には、エントロピー概念に到達している。オンサーガーは徹底的に線形回帰過程をいじって、その算数としては自明な式の背後にあるミクロとマクロの両方を見通すことができた。天才だからね..といえば、それまでだけど、「理論的に新しいものを見つけていくプロセス」として、クラウジウスやオンサーガーのスタイルは僕の憧れである。そういう成功例をみると、単純な状況を考えるのはいいが、普通はやばい可能性があるわけで、分からない世界に挑むときには気をつけないといけない。ただ、動かないと何もできないので、気をつけながら、僕はすすむけど。

ともかく概ね理解した。細かいことでいくつかの関係式がまだ間接的証明にとどまっている、というのもあるけれど、もう深追いはしない。伝導率を計算する新しい一般的枠組みはない、ということで幕をおろす。(色々な表現があるのは事実で、状況によって今回の知見を活かす機会はあると思う。例えば...など、具体例も頭にはある。)

そこで次の方針を整理する。少し見えてきた。明日はノートを書けるかな。。(今週は(も)毎日会合があって、時間の使い方を考えないといけない。偏頭痛はとれたし、(増やしていた)睡眠時間を減らしていくしかないかな。。)