日曜日

昨日、「推定3時間くらいでプログラムを書けるはずなので、どこかの隙間でやる。」と書いた。隙間がどこにあるのか分かってないし、今週のどこかで取れればいいかなぁ、くらいに思っていた。そしたら今日朝6時に目が覚めた。目覚まし時計のセットもしていないし4時間しか眠っていないのだが。。。9時からは色々な用事を予定していたが、これは...昨日書いた「3時間の隙間」が来たということか、と解釈して、一気にプログラムを書いた。

9時からは業者さんが補強工事後のクロス張替えをやってくれるので、個人用洗濯機の撤去、部屋の大掃除などを午前の用事にいれていた。途中で朝食をとったり、片付けをしたりして、プログラムが完成したのが朝の10時。5粒子づつを二つの箱にいれて壁が3つで環境ふたつの系でテストする。2時間後に有効数字1桁が保障されて結果を見る。この範囲では、運動論の結果と一致。(密度は希薄極限というほど薄くはないが、状態方程式でみると理想気体と区別がない程度の領域。)仕切り壁のあたりの考察が第一近似としてそのまま結果に反映している、ということにある。これがいかに非自明であるか。例えば、環境を「熱、体積浴の標準的確率過程」でデザインすると全く動かないし、境界にポテンシャル場を加えると仕切り壁近くの考察と反対の向きに運動したりする。つまり、運動論による考察は全くナンセンスだった。これで非常に混乱していた。境界いじってバルクが変わるので非局所効果が見えているので..という方向も考えていた。ストックホルム講演の最後に掲げた open questions の問1は、1)運動論と整合する模型を提示せよ だったが、10日後に答えを得たことになる。「運動量ゆらぎの流れを環境にそのまま渡す」運動量浴のデザインが必要だった。そしてそのデザインができると、確かに、希薄気体の考察が第一近似を与える。(実際はずれる。有効数字二けた目は違っているようだ。これは当然である。粒子は相互作用しているし、バルクにいる粒子の有効温度は環境のとは少し違うし。。)この環境のイメージは河合さんがストックホルムで色々と説明してくださったことからきている。その重要性に合意して、数理的表現を具体的に書き下したのだった。

よし、これで詰めていけばよいだろう。まだ腑に落ちていないところ、完全に理解していないところはたくさんある。それでも、手許に確かな模型があるのは大きな前進だ。テンションが一気に高まった。調子にのって、(千葉に移動した)夜に、30粒子づつで様子を見る。おぉ、これも(CPU一個の)2時間程度で有効数字一桁確保できそうだ。単純並列可能なのでCPU10個使うと12分の計算。(つまり、このあたりの粒子数だと確率過程の部分が律速になっている、ということか..。)