水曜日

すぐそこにある自然なことなのに、焦点があわなくてちゃんとみえないことを、くっきりと描き出すことにかけて、僕はため息をつくしかない人がいる。関本さんである。数年ぶりに議論の機会がもてて、8時間半にわたって話をする。興味の主対象は生物にうつっていて、物理は副業的だとおっしゃるが、あいかわらずの「きれ」と「彩り」だった。

個別的なことから、精神的なことまで、大きな刺激になった。僕は、さいわいにも共同研究の機会がもてて、学会等でおあいするたびに何かしら吸収させてもらっていた。同じように、吸収できる若い世代の人も結構いると思うので、拠点が日本にないのは残念だと、つくづく思う。(現在、パリ第7大学で教授職にあり、フランス語で週何時間も講義をしている。)