火曜日

講義の準備:素朴測定量力学系的量をつなぐ、、ということで第2回目にみせたグラフを再登場させ、その統計処理をおこない、その結果を力学系の言葉で理解していく、、、という筋にする。量的にきちんと証拠をみせるのはまにあわないので、話をつくるだけにする。それでも、途中、初歩的なことで混乱し、本を探しにでたが、本がない。結局、なんでもないことだった。木曜日に準備をたせばまにあうか。講義全体の流れではどうみてもこれが最終回だよな。。散逸系やってないけれど、来週に強引につけたすのもなんだか変だしなぁ。。。

さてさて、力学系エントロピー。今日もひとつ文献を教えてもらい、道具はととのってきたので、時間があれば計算できるはず。まずは、位相的エントロピーに焦点をあてるのが順番としては正しい。(もっとも単純なhorse shoe なら計算せずに log 2になる。)しかし、ピントがばしっとあわない。遠い将来の色々にむけて計算できるのはきっと面白いし、誰も知らない値を知るのはそれ自体楽しい。だけど、なんかこうよっしゃーーという感じに欠けている。量子類推とかは面白く思えるけれど、そういう類推をあえてする必要がないといえばない。もう一段深いところで誰もがみえない世界をのぞいている感覚がないとつまらない。そういうのがまだない。

白岩さんと青木さんが書いた「力学系エントロピー」という題名の本が、ちょうど僕が4回生のときにでた。久々に今日開いた。当時、実にタイムリーだったので証明の細かいところに文句をつけながら途中までは丁寧によんだ。そのころ、ちょうとRuelleの RMP での解説記事もでた。(昨日の某作業のとき、池上さんが Ruelle のCambrige からの本をよんでいるのをみつけたが、その本はほとんど RMP からの写しなので、1ページをみただけでわかった。なんで池上さんが Ruelle のそんな本を読んでいたのだろう?)20年も前の話か... 呆然とするなぁ。(ついでに、20年前、武末さんが蔵本研のセミナーで りぺらーについて何か発表しているはずである。僕は4回生なのでいってないが、そういう案内をみた。)

どうみても、低自由度カオスのエントロピー話なんて80年代だよなぁ。しかし、昨年の Harada-Hayashi-Sasa は70年代前半の話と全く同じテーマでありながら、当時にいけなかった地点までいっているし、Harada-Sasa だけでなく、もっと世界をひろげれる。80年代のテーマであろうと、深くとべばいいのだ。。。