火曜日

終日、寒い部屋で非平衡セッション。芝君の高次元異常輸送は何であろう。輸送の振る舞いに関しては、圧倒的多くの例が異常性までふくめて30年以上前のconventional theory でつきているが、低次元系ではそのconventional theory の結論から異常性がずれる異常「異常性」を示す例があることは10年前くらいに認識されたことだと理解している。芝君の例は、正常領域での異常性だから、そういう意味で新しい。[実験ではほとんど全ての例で3次元では正常熱伝導。清水さんは反例をご存知のようであったが、そういう場合を物質名をあげるとか明示しないとメッセージが伝わらない。異常を普通のようにコメントしていたのは文字どうりにいえば間違い。] 芝君には休み時間に伝えたが、Ernst らの昨年の話がもっとも近い気がする。

竹内君の詳細つりあいをやぶるPCAの臨界的性質がIsing class になる、という結果は、僕的には、マクロでの詳細つりあいの回復という視点とつながるかもしれないのが面白かった。

あわずさんのレオロジー話は、あわずさんらしいのだが、1)実際の系での解析方法を与える、2)何かの定量的予言 のどちらかがないと、せっかくの面白い着想が生かされない。

小松さんの数値的発見は、理論的に何かできるよ、、といってしまったので、ホテルに帰って計算する。近いところまではいくんだけどなぁ。。。(朝7時現在)もうひとひねりいる感じだな。

原田さんの話は、さすがに面白いところまでもってきている。僕は話を聞いたことはあっても、今まで深く考えたことのない路線なので、提示した予想を納得できてはいないけれど。

岩田さん、大槻君の発表は、時間制限で難しい内容をよく準備していた。新しい理論の可能性を模索してその一歩をふみだしたことは伝わったと思う。