月曜日

早いもので駒場にきてもうすぐ12年になる。4年目あたりで16号館に引越ししたから今の部屋にきてから8年か。。毎年2回ある備品処理の日にも、なかなかタイミングをあわせれなくて、廃棄物品がたまっている。今年は、それを整理する節目だと決意した。で、5月中旬にあるだろう廃棄の日にむけて、毎週月曜日を片付けの日にした。

院生全員が、てきぱきと働いているので、僕も何かしようかとつったったけど、邪魔にしかならない。(所有者不明のノートが大量にでてきたとき、筆跡をみて、「あ、○○」というくらいしか寄与していない。)僕がすべきことは、自分の所用をはやくかたづけて、皆の推薦書をよいものにしあげ、申請書に的確なコメントをすることだ、、と開きなおり、部屋で仕事をする。

しかし、廊下にならべると凄い量だ。月日の経過に呆然とするが、それよりも感慨深いのは、院生全員が共同で働いている様である。あいかわらず、徹底して個人を基本にした研究室であることにかわりはないが、共用スペースに関する作業など、集団として機能しないとどうにもならないことも多々ある。個人ベースの研究室なので、今までは、もっとも苦手なことだった。

D3のしっかりした二人(大槻君・中村君)と作業能力の高いみやまくんがいるのが大きい。マイペース型の岩田さん、太田君も意識はしっかりしているので、3人にいい感じでひっぱられているようにみえる。

しかし、研究室は同好会ではないので、研究がうまくいってなんぼの世界である。この「なんぼ」は、各個人でまちまちでいい。各個人が能力に応じて、懸命に到達点を模索して、そこに成果を残せたとき、個人の精神的レベルでは、うまくいった、といっていいのだと思う。(就職等の社会的なことはそれを別件で考える。)幸いなことに、博士課程の3人は、(ベストを基準をするとまだまだの部分は多々あるにしても)、その意味で、うまくいっている。そして、自分でそういっていいくらいの努力をしてきたことは、本人たちもわかっているだろうし、僕も知っている。

掃除の共同作業をみても、なんかそういう雰囲気を感じて、うれしくなった。この雰囲気は、徹底的に研究に打ち込んで能力の限界を模索し、それを踏まえて周りと交流していった林さんの影響が大きいと思う。成果は論文だけでない。。ありがたいことだ。