水曜日

非自明と自明の境はどこにあるのか。すでにある蓄積から直ちに判断できたり、すでに考え尽くしている問題に帰着できるなら、科学としては自明といってよい。(死ななかったと思っている)拡張クラウジウスは、非自明といってよい。しかし、残念ながら、今のSST が「その理論の内側だけで提案する」普遍的関係式の中に非自明なものはないようだ。対象とする状態量を線形応答領域に制限したため、普遍的関係式は基本的に線形応答理論でかけてしまう(ようにみえる)からである。日曜日の夜に危惧していたことと大体同じである。

この状況を理解したうえで、少しでも未来をみるために考える方向を模索する。線形応答理論でいえないのは、熱力学関数の使い方でしかない。熱伝導の問題で、この熱力学関数を使ったもっとも役にたつ命題を考える。「役にたつ」というのは、大事な視点である。とくに、形式的な色合いが強ければ強いほどそうだ。

今日のところ、とりあえず、線形応答理論からは逆立ちしてもだせないが役にたつ公式をひとつ考えた。各論的には色々な計算方法がありえて、すでに膨大な計算がされていると思うが、この公式はSSTなしには出せないはず。(でも、SSTなしに、素朴にえいやぁ、とやるのとほんの少し違う形になるだけなので、そういう差異を強く主張するのは面白くないが。)希薄ガスに限定すれば、先行研究と比較できるとこまで計算できるので、文献を調べるが、どんぴしゃなのはみつからなかった。(歴史的には Enskog が100年前に計算した例題らしい。運動論の本が手元にないのはいかんな。やはり、揃えておくべきか。)

ともかく、こういう作業を地道に積み上げていこう。

Excel 作業で泣いた。空白が多いけれど、これ以上の作業は無理なので、そのまま出すことにする。なぜ、Excel で文書をかかせる....?Word でもストレスがたまるが、Excel での文書書きは根本から違っている気がする。