金曜日

1週間前くらいにk-core 論文の査読が帰ってきていて、もっともなコメントをたくさんもらっているので対応しないといけない。そのうちのひとつが、「introduction でsnap shot をかけ」という注文。ランダムグラフなので、「絵」という概念はないのだけど、視覚的に理解することは大事だし、いずれやった方がいいと思っていたのでこの機会にやってしまおう...と。岩田さんに仕事を任せたのが今週のはじめ。

それとは独立して、今週に何日か隙間をぬって、計算機をとばしていた。今日、やっとグラフを打ち出す時間がとれたので、丁寧にグラフをみていく。色々と誤解していたこともわかった。全体的には、主観的によい感じですすんでいるが、客観的に説得できるだけの材料がたらない。あと一歩の裏づけが欲しい。

さて、このふたつの話が相互に影響を受けた。ランダムグラフの可視化でもっとも気持ちがいいのは、僕が今やっているjamming 問題の初期条件ではないか。jamming 問題の動力学を活き活きと見せるのは、k-core 問題のとある表示の時間変化を見ることではないか。よし、頭ではいい感じで、画像が動き始めたぞ。これを見せたい。..どうしよう。

有限サイズ、時間メッシュ、次元性..に関する完璧な理解はまだ出来ていないが、経験値は積みつつある。例えば、時間メッシュ一定のまま、臨界点近くに近づくことはできない。有限サイズスケーリングとともに、有限時間メッシュスケーリングを組み合わせないと動力学の議論ができないことはほぼ間違いない。1ヶ月前から感覚的にわかっていたことの証拠は出来つつあるし、この命題はきっと正しい。数値計算法を改良してどうにかなるものではない。(ただし、はたのさんのデータがそれに抵触するかどうかは別問題。巨大なN の極限を先にとって、そんなに小さくない臨界点からの距離の範囲で安定に残る可能性は残っている。色々なスケーリングが絡まっている。)