木曜日

放送大学教科書原稿冬季集中5日目:7章の赤入れ。夕方までかかった。これで、今年の作業を終えて、一旦、責任者の米谷さんに送ることにする。本当の締切まであと3週間ちょいくらいなので、年明けから改訂を重ねていけば間に合うかな。

森肇先生の訃報が(色々な経路で)流れてきた。1986年のM1のときの夏の学校の懇親会*1で、森先生に挨拶に伺ったのが最初だった。その当時、射影演算子などの論文は読んでいて、技術はともかく精神的なことが分からなくて、富田先生や蔵本さんにあれこれお聞きしながら、それでも腑に落ちていない状況だった。夏の学校でおそらくそのあたりから聞いたのかもしれないけれど、そのやりとりは記憶に残っていない。それよりもすぐに「カオス」の話に移っていった。2点くらいやりとりを覚えている。そして、2009年の秋の物理学会で、「議論したいので、時間ありませんか」と声をかけていただき、休憩室でお話しをしたのが最後だった。ここの第2段落に記録が残っている。そのときにお話しが出来て本当に良かったと思う。そのときにおっしゃっていた諸々は(日記に記録していないことも含めて)まだ記憶に残っていて、学問的な内容については同意見でないことも多かったけれど、学問に向かう姿勢については強く感銘を受けた。これも一生忘れないイベントだと思う。

ついでながら、その日の日記の最後にある竹内さんの発表に対して、「前を向いたいい研究」と僕が書いているのは、ゆらぐ界面成長で分布関数レベルの普遍性が存在するかもしれないという第一弾の発表のこと。確立する前にその評価をしていることは大事なことだと思っている。(確立した後だと誰でも言えるからなぁ。)講演後あれこれ質問しながら歩いて熊本市中心部にいって一緒に馬を食べたのだっけ。。

*1:記憶にバグがあり、1年ずれていた。ネットに残る夏の学校の記録によると、森先生の特別講義は1987年だからM2のときか..。メンタルな風景は1986年なんだがなぁ。M1、M2のイベントの記憶はだいぶ混戦しているかもしれない。