木曜日

恒例の娘の自由研究。毎年のように、テーマは本人が色々つぶやいている中から候補をつくる。今年は、波紋が面白い、というので、それを取り上げて、自由研究っぽく細かい設定を考えながら、一緒にやっていく。特に、有限境界条件での波紋の生成条件が謎のままで、はっきりしない。大学生がまじめにやったら面白いと思うが、小学3年だしなぁ。それでも、「やったことを丁寧に紹介するだけでも意味がある」といって、あれこれひねりながら資料をつくっていくのは、卒研や修論と同じかもしれない。(D論は違う。)

少しp-spin glass と向かい合う。うーぬ。眠ってしまった。根拠はないけれど、spherical p-spin glass だと 2PI effective action が厳密に計算できる気がしている。(できなくても、それに向かってどこまで近づけるかを見ておくのは悪いことではない。) MCT equation はその変分方程式で、chi_4 はそのまわりゆらぎだから、理論的にはもっとも基本的な量といってよい。その基本的な量を厳密に計算して見せる玩具模型を押さえるのは非常に大事なステップである。(論文では見当たらないけれど、きっとそのような計算はprivate note でやられているはず。)

2PI effective action は、経路積分の問題では、Cornwall, Jackiw, Tomboulis (1974) が最初らしい。(これは有名論文。)論文をみると、もともとは 1960 のLee-Yang から始まっていると書かれているが、まだみていない。確率過程で議論されたのは、Crisanti たちの1995 だが、著者は(今は)有名だが、その論文はたぶん知られていない。実際、練習問題をそのまま論文にしたようにみえる。最近は、摂動の改良の文脈で議論されていることが多いらしい。Berges (だっけ今手許にないので不正確)のreview を見ていると、非線形振動子の摂動問題と並列して議論してある。まだその対応はしくりわかっていないが、いずれ、じっくり取り組むときがくるだろう。