金曜日

朝、またじんましんがでている。昼はひっこんでいたのだけど、夕方に帰って横になっていると夜にまたでてきた。何かに反応しているのだから、それを突き詰めればいいはずだが...。調べると、ストレスだけでなることは稀だそうで、明日家に帰れば環境がかわってよくなるのだと思おう。

研究会は終了。性格や能力の範囲で、できることはやった。後から思って色々と反省点はあるが、自分では合格点を出していいと思う。講演は、基本的に素晴らしく、全ての講演に対して議論は10分以上続いていた。議論が20分以上とかもいくつかあった。[僕は、座長なので、議論の時間では、質問は最後までしないことにして、最後に(それまでに出ていないことを)ひとつだけ聞くのを原則にしていた。]

午後は、formal program として用意してあった議論セッションをキャンセルして、インフォーマルな議論時間にした。[お疲れモードは僕だけでない感じもしたし。] そのお陰で(のびのびになっていた)トーマスとのゆっくりした話ができてよかった。クリスともあれこれと。他に約束していたのもあったけれど、姿が見えなかった。

強烈に印象づけられたことがあったわけではない。細かいことでは膨大な数のことを学んだけれど。それでも、長期的なことからみれば、きっとつながっていくのだと思う。

ちょうど9年前の8月7日、僕はロスアラモスにいた。会ったことがないクリスにメールで「会いたい」といっておしかけたのだった。1週間だったけれど、実に楽しかった。(まだpreprint もでていないHatano-Sasa を黒板で説明したのだった。)[僕が、Jarzynski 等式 という言葉を使うと、「そのように言われたことがない」、といっていた。「日本ではもう定着しているよ。」と返した。ほるふぇがアメリカにいれば彼とも会いたいと思ったけれど、ちょっと違いでフランスに帰っていた。クリスもまだほるふぇと会ったことがないといっていた。(ほるふぇによる)J等式の量子版の話がでたばかりの頃だったと思う。[ほるへぇがパリにクリスをよんだのは確か2003年といっていたはず。]

そんなことを振り返りながら、先のことを考えていた。次はいつ会えるかねぇ....というときには、1年に1度くらいはヨーロッパにいくつもり、、と応えている。研究会でなくて、(アポをいっぱいとって)個人的に会うのがいい。来年の秋かな。どうしてもパリを拠点にして他どこか..というプランにならざるを得ない。

いずれにせよ、研究の位置づけははっきり意識化できた。くりすてぃあんやじゃあんにと話をしていると、KNST以降もあと一歩踏み込んで考えるのが大事だというのもわかるが、その一方”アナロジー”の罠も感じる。別課題の、動的ゆらぎの解析方法を新しく開発する、、というのは急務のように感じる。これについては、僕たちは結構な時間をかけて武器を準備中で自分たちが大きく突破できる可能性もあると思う。ガラスについては、ほふふぇの「理想的あもるふぁすおーだー」を定式化する、というのは、僕たちの目標とかなりかぶるわけで、きちんと叩き出せば重要なだけでなくタイムリーにもなる。[ただ、ガラスについては、シナリオが分岐しているので、2,3年でどうこうということには絶対にならないが。]

今回の2週間で一番面白かった講演は、じゅりおの「固体は流れるか」である。(僕が理解できていないので)、メールのやりとりをぼちぼち続けている。僕が次に送るメールで定量的に議論しないと話がすすまないので、時間がなくて止まっている。帰りの新幹線で手を動かそうかな。あと一歩描像がクリアーに見えきらないけれど、少し考えれば見える気がする。