水曜日

朝、朝食をとっているときに、くりすてぃあんが「物理的な意味はよくわからないが、綺麗なexcessの定義があるんだ。」という話をする。うーんん、Hatano-Sasa に見えるが、違うという。言葉だけだともうひとつはっきりしないまま、講演に。。

いよならしにおさんが、SST の講演をする。「ゆらぎで定義される自由エネルギーは、熱力学的意味が明快ではない。」というセリフから入る。初めてお会いした2007年のときに、まさにそれを質問したけれど、すぐには理解されなかった。日本に2度来日され、2回目は(ぼくは腰を痛めて参加できなかったけれど)、田崎さんとの長い時間のやりとりもあって、次第に興味をもたれたらしい。スライドの式を僕が誤読して、最初、定義を間違えて、「それだと等号はダメに見えるけれど、、」というコメントをした。休憩時間におそらく完全に理解して、僕の言葉では、それは Hatano-Sasa そのものに見える。朝の休憩時間では、自分たちの過剰熱は測れる、、といよならしにおさんは言っていたが、それは単純なミスで測れないことも分かったので、そのことを昼休みに議論する。開き直ったいよならしにおさん:「測れなくてもいいよ。理論が綺麗になるのが大事だ。」

クリスティアンも最初分からないといっていたけれど、僕が理解したことをしゃべると、「あ、それは、自分たちの新版だな。。」という。横にいたカレルも「そうだ、そうだ。」ということは、クリティアンたちのはHatano-Sasa じゃ??

クリスティアンの講演。朝に会ったときは、その新版の話をしないといっていたが、いよならしにおさんの話を聞いて、「構成変える」といっていた通り、新版過剰熱の話を最初にする。その式をみて、自分の言葉に直して、Hatano-Sasaとの違いがはっきりするところまで持っていく。おぉ、綺麗だなぁ。ちょうど、Hatano-Sasa のとある表現でスターの位置を反対にした版になっている。確かに違う。でも、KNST過剰熱のように測れるわけではない。色々と対応は気になる。う?じゃぁ、いよならしにおさんのはどっちだ?

カレルは、KNST過剰熱での熱容量についてのショートトーク。カレルは、「この測れる熱容量の定義は、これはこれで大事だ。でも、新版のように綺麗な数学的構造がある定義も大事かもしれない。何も分からないのだから、考えつくものは、あれやこれやと試したい」とあっけらかんと言っていた。もちろん、僕は好きな考え方だ。カレルは、その測れる熱容量について、いくつか数学的な証明をしていて、それはそれで面白そうだ。

初日の他の講演は、ガラス関係でのFDRだった。(でも、大枠では知っている話がほとんどだった気がする。)

明日の朝はうど(ざいふぇると)からだけど、昼食時にうどと話をしていたら、「今、とやべ実験を説明する模型も考えている。明日、喋るよ。。」だって。何とまぁ。

色々話を聞いて、自分の講演の構成を変えることにした。間に合うかなぁ。

目前に広がる綺麗な地中海をみながら、これをタイプしている。別世界だな。

夕食は20:30から2時間。粉体系でのfluctuating hydrodynamics や large deviation などについてこみいった話など。重要だけど難しい課題となんかできそうで面白いかもしれない課題が浮かんできたが、どうだろうなぁ。最後に、僕のガラスの話になったので、模型と結果を説明する。ひどく評判がよいので、不安になる。(でも、今日のガラスの動力学の講演を聞いていて、東京でやりなおすことを決めたのもある。。がんばってつめないとな。)