土曜日

11月8日、矛盾した結果しか得られない。「1=0になるんだ!」と家で叫んでいた。多分、形式はできているはず。1次転移からの線形応答という普通にやれば特異的になって計算できないのを、少なくとも、平衡系の数値実験をすれば、線形応答領域での物理量を全て決定できる形式にはなっている。ところが、次の難関として、時間相関の評価という問題があって、それをとある合理的だと思える現象論に従った計算をしてみたのだが、矛盾した結果にしかならない。どこが間違っているのか、よくわからない。

これまで徹底的に物理的なことや熱力学的なことは排してきた。できるだけ形式的に無味乾燥的に計算することに目標にしてきた。微視的な立場から絶対に正しい関係を積み上げていくという方針でいけるところまでいき、計算もできるだけ標準的な方法に沿う形にしたかった。しかしながら、1次転移点での時間相関の評価など、標準的な方法などそもそもなく、物理的なことをきちんと考えることにした。

11月9日の朝、8月下旬に中川さんが出していたアイデアを思い出していた。そのアイデアは熱伝導状態で使うには飛び過ぎているけれど、まさに今使うべきのような気がした。そこを起点にして、計算すべきことが一瞬で見えて、昼間の隙間の時間で何か公式らしきものまで出した。帰宅後、計算をすすめて、界面の位置に関するグラフを書いてみた。ふーん。。少し想像と違うところがあってがっくりきたが、念のため、変分原理を導く条件(スケーリング)を確かめてみた。そんなの成り立つわけないや、と思いながら、計算していくと、項がバシバシ消えて、まさにその等式がでてきた。え。。偶然か?あるいは計算間違いか。超高速計算モードが立ち上がって清書せずに、一気に殴り計算したので、間違っている可能性は高いと思っていた。

界面の位置の式を中川さんに送っておくと、11月10日の朝、変分原理を解いて得られたグラフとその式の重ね書きが送られてきた。おぉー、ぴったり一致している。昨夜のは、夢でなかったんだ。計算を見直して、気がかりな点を考えた。

さて、、と何が起こっているんだろうか。